職場の人材活用に使え、恋愛指南になり、夫婦の老後の備えともなる究極の男女脳取扱説明書。
書籍の紹介文
些細な一言に突然キレる。昔のことを蒸し返す。取り留めなく関係ない話をする。思い込みが激しい。根拠なしに「絶対これがいい」と断言する。
全く女は厄介だ。
確かに女性脳は厄介だが、それ故に潜在能を秘め、扱い方を間違わなければ、強い味方になって季節をも起こす(間違えれば敵になる!)
本書では、男女脳の違いを具にときながら、わかり合うための処方箋を示す。
キレる女懲りない男―男と女の脳科学 (ちくま新書) 新書 – 2012/12/1
【要約】14個の抜粋ポイント
・ニューロン信号を活性化するセロトニンというホルモンをしっかり分泌させれば、どの脳もやる気の萎えない1日を遅れる。
・空腹にいきなり炭水化物や甘いものを摂取すると、血糖値が乱高下し、脳のエネルギー(糖)が安定供給されない。このため、どんなに秀逸な回路の脳だって、だるく、切れやすく、発想力の乏しい状態に陥ることになる。
・女性は摂食中枢(食欲を司っている器官)と性欲中枢が近い場所にあり関連が深いが、男性脳はそれほどでもないという違いもある。このため、女性の摂食障害は、性的なコミュニケーション障害を伴うことが多いとされる。そこまで深刻じゃなくても、女性には「恋をして、胸がいっぱいで何も食べられない」ということはよくあること。
・片方は、高い空間認識能力を有し、獲物までの距離を正確に測って借りをし、複雑な図面も読むし、ビルも建てるし、飛行機も飛ばす。目の前のことに気づかず、大切な人の心の機微にとんと疎いが、究極の事態に強く、死ぬまで頑張れる脳である。もう片方は、目の前を舐めるようにみて、他者の体調変化や食べ物の腐り具合を見逃さず、おしゃべりによって、潜在情報を収集し、それを何十年経ってもとっさに使える臨機応変脳だ。
・片方は、無茶な冒険や競争をして新天地を開拓し、呑気に遺伝子をばら撒く。もう片方は、生活空間を大事にし、生殖相手の遺伝子を厳選して独占しようとする。
・片方は、継続して責務を果たした相手に愛着が湧き、もう片方は、共感してくれる相手に愛着が湧く。片方は、成果評価がなければやる気を失い、もう片方は、労いの言葉がなければやる気を失う。
・人は人生の前半、先天的持っている才能で輝くが、人生の後半は、意外にも苦手克服して手に入れた才覚によって「プロ」と呼ばれていくことになるのである。だから、若いうちに苦手に出会えた人は幸せだ。幼い頃から人間関係が悩みの種だったのに、営業に回されてしまった、、、そんなことが起こっても絶望することはない。そういう人の営業術が、後輩を助け、奇跡の売り上げを作り出し、ベストセラー本になったりするのだから。
・ちなみに新宿のナンバーワンホストは、「じゅんちゃん、あのお客さんと私、どっちが大事なの?」と聞かれたら、「君にそんな質問をさせたのが悲しい」と言って項垂れるそうである。「私たちの関係って、お金の関係ね。意味がないのよね」と言われても同じ回答ですます。
・15歳から28歳はがむしゃらな入力装置 15にして学を志し
・30代は脳が失敗したがっている 30にして立つ
・40代物忘れは進化である 40にして惑わず
・50代、優秀な出力装置へ 50にして天命を知る
・60代、知を楽しむ年代 60にして耳順う
ひと言まとめ
男性脳、女性脳、互いに理解して、得意分野を生かすべし。
本日の書籍情報
【書籍名】キレる女懲りない男 男と女の脳科学
【著者名】黒川伊保子 ・ 著者情報
【出版社】ちくま新書
【出版日】2012/12/10
【オススメ度】★★★
【こんな時に】男性脳、女性脳について知りたい時
【キーワード】脳科学
【頁 数】201ページ
【目 次】
第1章 脳には性差がある
第2章 恐るべき女性脳
第3章 切ない男性脳
第4章 齢を重ねてゆたかになる
キレる女懲りない男―男と女の脳科学 (ちくま新書) 新書 – 2012/12/1